ここ最近、おうちスタジオなどの名称で、自宅の一室に撮影スペースを設けて開業される方がママカメラマンさんを中心に増えていますね。
そしてそれと同時に、自宅スタジオをすでに開業されている方からも、やっぱり別の場所にスタジオを作りたい…などなど、いろんな意見や相談をいただきます。
KOBO
このページでは、おうちスタジオを始める方に向けて、メリットとデメリットについてお話します。
目次
自宅(おうち)スタジオのメリットは?
初期費用が抑えられる
まず、名前の通り「おうちスタジオ」は自宅のリビングに撮影セットを作って開業される方が多いので、初期投資が抑えられることです。
(開業と言っても会社を作る必要はなく、子育て中のママさんや育休中の方がやっている場合もあります)
通常ですと、フォトスタジオを始めるには賃貸(テナント)で物件を探すか、物件を購入するかどちらかになります。
フォトスタジオを開業するとなると、物件にかかる費用意外にも、衣装や大型の照明機材、内装工事代、そして意外な出費もあります。
例えば動力の大型エアコンだったりと、工事をスタートしたその時にならないと気がつかないような出費がかさむケースもあり、トータルで1000万以上かかってしまうことも少なくありません。
自分の経験でも、前に作った店舗で思ったよりも既存のエアコンが効かず、電気の引き直しと動力エアコン3台を入れる事になってしまってトータル180万円かかってしまい驚いたことがあります…涙
広いワンフロアを冷やせるエアコンになってくると、大きな業務用しかないんですよね。
同業のスタジオ経営者の方にお話を聞く機会もありましたが、店舗の規模によって数千万かかったケースも稀ではないようです。
それを考えると、少ない資金でスタートできるおうちスタジオは魅力に映るのかもしれませんね。
投資資金の回収が早い(利益率が高い)
少し難しい表現ですが簡単に言うと、儲かるビジネスだということです。
何故かというと、普通のビジネスだと先行投資の回収には少なくとも2〜3年はかかったりするものなのです。
例えば、飲食店を出すと過程してみましょう。(先ほどのお話と少しだけ重複しますが)
テナント契約料・内装工事にかかる費用・什器などで2000万円ほどかかり、それを2〜3年で回収していく。こんな感じです。
そういった一般的なビジネスに比べて、おうちスタジオをはじめるのにかかる投資費用は微々たるものです。
撮影日数や顧客単価によっては1ヶ月の売上で回収できてしまうこともあります。
通勤時間がない為、他の部屋でこどもを遊ばせておける
おばあちゃんやパパさんにご自分のお子さんを見てもらうなど、工夫をして撮影したりすることもできるので、必然的にママカメラマンさんが多く自宅スタジオを開業するのも理由はわかります。
自分の隙間時間をうまく活用できる
もしも幼稚園や保育園に通うお子様がいるとすれば、お迎えまでの14時まで撮影を受け入れるなど、いつ予約を空けるのか自分で決められるのも大きいです。
一般的なパートなら、出られない日が多かったり、行事があったりでお休みの日に融通がきかないこともあると思います。
ですが、こどもや家族を優先して時間を自由に決められるには気持ちの安定にも繋がるかなと思います。
おうちスタジオにデメリットはあるの?
今の話だけ聞くと、良いことしかないように感じるかもしれません。
ですが勿論デメリットもあります。
住所を公に公開するのをためらってしまう
必ずしも住所を公開する必要はありませんが、公開してある方がお客様から見た安心感はありますよね。
◯◯市、◯◯駅から10分。
ご予約を頂いた方にご連絡させて頂きます。
このように表記しておけば問題はありません。
また、お客様のほとんどが子持ちの女性なので変なお客様が少ないのは安心できるかもしれないですね。
生活臭がしないか気になる
やはり普段住んでいるスペースだったり、その一角なので生活臭は気になってしまうかもしれませんね。
実際におうちスタジオをされている方から聞いたお話です。
自分では慣れていて匂いってわからないですからね。
リビングで焼肉はできなくなってしまうかも!?
自宅なのでスペースの問題で衣装をあまり置けない
おうちスタジオは写真館とは似ていますが別物です。
なので衣装は置かなくてもいいのかな?と僕は思っているのですが、衣装をウリにしてしまうと揃えなくてはいけなくなってしまいます。
衣装の多さではなく、他で魅力を伝えられればいいですね。
1室での撮影になる為に撮影パターンが多く作れない、それによって売上がなかなか上がらない?
確かに様々なセットやバリエーションで撮影できた方が売上は上げやすいです。
ただ、1つのセットでもバリエーションの工夫は可能です。
ねんね、たっち、椅子につかまらせる、ママと椅子に座る、ママと抱っこなどなど。
また、お外での撮影もオプションにして付ける、アルバムなどを売れるようにするなど解決方法はあります。
思い切った内装が作れない?
壁や床をリフォームしないといけないイメージがあるかもしれませんが、そんな事はありません。
穴を開けずに装飾することもできます。
ただ、出来ることの選択肢は一般的なテナントに比べて狭くはなります。
写真館に「おうちスタジオ」は対抗できるのか?
小さくスタートし小さな売上を作っていくのか。
大きくスタートし大きな売上を作っていくのか。
結局は目指すゴールがどこか、という事になってきます。
(B)500万を元手に年間売上2000万を目指すのか。
(C)1000万を元手に年間売上4000万を目指すのか。
やっていることは全部一緒です。
大げさに言うと、こんな感じなのかなと思います。
やはり実店舗型のビジネスはある程度、投資額の大きさにレバレッジが効いてくるので、どの程度の資金でどれくらいの売上を目指すのかそれをよく考える必要があります。
では上の例で言うと、年間売上4000万を目指したいとします。
でも200万しか元手がない、、、
この場合、4000万を目指すにはかなりのアイデアがあるか、他の店舗にはない魅力が存分にある必要があります。
そしてそれが顧客単価に反映できること。
そうでなければやはり難しい。
ただ、年間200万の売上を目指すのであれば(A)の初期費用50万でスタートする道を選べば良いのです。
まとめ
自宅スタジオをはじめる場合は、スタートする前にまず自分がいくら稼ぎたいのか考えてみると良いかと思います。
扶養範囲内で良い、あるいは先ほど書いたように年間200万程度で良いという場合はおうちスタジオは向いています。
規模によって売上が変わってきますので、自分がどのレベルでやっていきたいか。
まずゴール(年間売上)を決めることです。
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