新しくなった水天宮の本殿

水天宮/お参り前に読んでおきたい歴史と見どころ

水天宮は東京都中央区日本橋蛎殻町(かきがらちょう)にあります。 江戸時代より信仰を集め、安産や子の成長を願う多くの人が足 … 続きを読む 水天宮/お参り前に読んでおきたい歴史と見どころ


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新しくなった水天宮の本殿

水天宮は東京都中央区日本橋蛎殻町(かきがらちょう)にあります。
江戸時代より信仰を集め、安産や子の成長を願う多くの人が足を運びました。

現代では綺麗に整備が行き届き、お宮参り・安産祈願で非常に人気の神社に。

カメラマンKOBO

KOBO

この記事では、この水天宮の「歴史」と「見どころ」を紹介したいと思います。

水天宮の歴史

水天宮の歴史

1818年:創建
1871年:青山へ移転
1872年:日本橋蛎殻町に遷座
1878年:無格社になる
1923年:関東大震災により社殿が焼失
1930年:社殿が再建
1967年:二階建ての権現造りの社殿を建立
2013年:江戸鎮座200年を記念して、社殿を建て替え

水天宮は久留米藩九代藩主・有馬頼徳(ありまよりのり)が、総本宮である久留米水天宮の分霊を迎え入れ建てたのが始まりです。

1818年に赤羽橋の有馬家の屋敷内に建てられました。

その後、明治に入り青山に移転し翌年には現在の場所である日本橋蛎殻町に遷座しました。

1878年に明治政府の許しを得て、水天宮は無格社になります。

社殿が焼失…そして

その後、1923年には関東大震災で被害を受け、社殿が焼失してしまいます…

幸運なことに1945年の第二次世界大戦・東京大空襲の被害には、ほとんど合わなかったようです。

1967年には、今と同じ2階建てになり社殿と拝殿を繋ぐ権現造(ごんげんづくり)の建物に。

そして、2013年になり江戸鎮座200年を記念して、現代の綺麗な神社として社殿を建て替えました。

カメラマンKOBO

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建て替え前の水天宮の頃から撮影でお伺いしておりますが、本当に綺麗になりました!

水天宮のご利益

水天宮 ご利益

水天宮では、このようなご利益を得ることができます。
①安産 ②病気治癒 ③水難除け ④芸能・学業向上

水天宮には以下の四柱の神様が祀られています。

・天之御中主神(あめのみなかぬしのおおかみ)
・安徳天皇(あんとくてんのう)
・建礼門院(けんれいもんいん)
・二位尼(にいのあま)

どの神様も安産や子授けと関係しています。
特に安徳天皇の人生に関しては、総本宮の久留米水天宮の方にロマンチックなエピソードがあります。

1185年の壇ノ浦の戦い(だんのうらのたたかい)から逃げ延びた安徳天皇は、千寿院という寺院で隠れて暮らしていました。

そこで玉江という美しい娘が、安徳天皇に仕えていました。

実はその玉江に安徳天皇は恋をしたのです。

ある日、安徳天皇は境内の清水の井桁(いげた)に寄り添って咲いている椿の花を眺めながら、こんな言葉を残します。

「椿の花はいつの世も優しく愛でて映え、井桁はその愛をとこしえに深く育んでゆくと言われているが、いかがなものよ」

このように、玉江への想いを表現したのです。

これがきっかけとなり安徳天皇と玉江は結ばれることになり、子を授かります。

水天宮にも総本宮の久留米水天宮の方にも「椿の花の神紋」がありますが、実はあの「椿の花の神紋」は「安徳天皇と玉江の恋物語」が元となっているのです♪

水天宮はなぜお宮参りで人気に?

水天宮 なぜ人気に

水天宮が赤羽橋の有馬家の屋敷内にあった頃、ある妊婦さんが参拝に訪れました。

この時に妊婦さんが「鈴の緒のお下がり」を譲り受け、その鈴の緒を腹帯として使ってみたようです。

そうしたら、思いのほか安産であったことから、その噂が広がりました。

そのようなこともあり、安産や子の成長を願う人が水天宮に足を運ぶようになったようです。

人気のフォトスポットに?

水天宮 人気のフォトスポット

・寳生辨財天(ほうじょうべんざいてん)
・子宝いぬ
・安産子育河童

現代の水天宮では、このように安産や子授けにまつわる像なども置かれていて、人気の撮影スポットにもなっています。

また水天宮は東京メトロ半蔵門線の水天宮前駅より徒歩1分であり、神社まですぐの距離にあります。

さらに綺麗で開放的な待合室などの施設も用意されていますよ。

カメラマンKOBO

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現代の水天宮は利便性の方も高い評価を受け、お宮参りで人気があります。

青銅の狛犬

大鳥居の手前に立派な青銅の狛犬(こまいぬ)があります。

一方は口を開けて前足で玉を守り、もう一方は口を閉じ子犬を守る姿で、阿吽(あうん)を表しているようです。

実はこの青銅の狛犬は、第93代内閣総理大臣である鳩山由紀夫氏の祖父にあたる「ブリヂストン創業者・石橋正二郎氏」が奉納したものです。

石橋正二郎氏は総本宮である久留米水天宮のある福岡県久留米市の生まれで、その事が関係しているようです。

情け有馬の水天宮

江戸時代の大名は領地を離れ、江戸で生活をして仕事をする事が義務付けられていました。

水天宮はその関係で、最初は赤羽橋の有馬家の屋敷内に建てられたのです。

当初の水天宮は、あくまで有馬家のものであり、一般公開はされていませんでした。

ところが、藩邸の塀越しに賽銭を投げる人が沢山出てきたようです。

そこで当時は財政難であった久留米藩のためもあり、毎月5日の縁日に限り藩邸を開放したんだそう。

カメラマンKOBO

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そこから「情け有馬の水天宮」と言う流行語が生まれて、水天宮へ人が集まるようになったようです。

水天宮の歴史と見どころまとめ

水天宮 歴史と見どころまとめ

以上、水天宮の「歴史」と「見どころ」について紹介させていただきました。

水天宮は水天宮駅からすぐのところにある、とっても綺麗な神社。

安産祈願の他に学業のご利益もあり、素晴らしい撮影スポットもあるので、気軽に足を運んでみると良いと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

楽しいお参りになりますように♪