カメラマンのマッチングサイトは何故安いのか

安いだけの理由でマッチングサイトを使う前に知っておいてほしいこと / トラブルにならない為に

どうもカメラマンKOBOです。 出張撮影のマッチングサイト(マッチングサービスとも呼びます)をご存知ですか? ※出張撮影 … 続きを読む 安いだけの理由でマッチングサイトを使う前に知っておいてほしいこと / トラブルにならない為に


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カメラマンのマッチングサイトは何故安いのか

どうもカメラマンKOBOです。
出張撮影のマッチングサイト(マッチングサービスとも呼びます)をご存知ですか?

※出張撮影のマッチングサイトとは、運営会社がカメラマンとお客様を管理して、マッチングさせるようなサイト(サービス)のことを指します。
主に需要と供給を結びつけることを目的としており、運営側はマッチングした際の手数料を貰ってサービスを運営している場合がほとんどです。

今、このマッチングサービスが流行っているようで

fotowa(フォトワ)
OurPhoto(アワーフォト)
トレルヨ
ミツモア

などが代表的なところでしょうか。
もしかしたら、頼んだことあるよ〜と、いう方もいるかもしれませんね。

うちと比較される事は普段あまり無いのですが、先日とある事件が起きてしまいました。

カメラマン、ダブルブッキング事件

はじめて僕(出張撮影キッズフォト)に、ご依頼を下さったお客様。
まず、インターネットで検索してうちを見つけて下さったんだそうです。

それからまたインターネットを見ているうちに、僕よりもずっと安価な価格で撮影してくれるマッチングサイトを見つけて、そちらを予約したんだそうなんです。

僕はそれを知らずに、撮影日の前日に必ず「前日確認のお電話」をかけているので、この日もいつものようにお客様に電話をかけたんです。

◯◯様ですか?カメラマン小堀と申します。
ご予約を頂きありがとうございました。撮影の前日確認のお電話を差し上げました〜
明日、◯◯神社で◯時から〜

こんな感じで、お電話をしていたらお客様は、

あ、はい!?
小堀さん?明日はよろしくお願いします!

と言われまして、ここでちょっとおかしいな〜と、僕も気がつけばよかったのですが…

そして当日、神社に着くと
他にカメラマンさんがいてバッティング。

ママさんは値段だけしか見ていなかったようで、うちを予約した後に安いマッチングサイトを予約して、最初に予約したうちをキャンセルしようとして忘れてしまったとの事でした。

七五三という大切な日。
そして一生残るお写真。

値段しか見ていなかったというのもビックリですが…
はじめてのパターンでちょっと驚きました。

僕にご予約をくださるお客様は、ほとんどの方が違いがわかる方だと思っていたからです。
他で納得のいく写真が撮れずに撮り直したいと、うちにご予約を頂くこともしばしばあります。

ハッキリ言えることは、カメラマンは本当に沢山いますが、僕が撮れる写真は、僕にしか撮れない写真です。

マッチングサイトを批判しているのではなくて…

誤解を招きそうなので説明させて頂きますと、
まず、価格重視でマッチングサイトのカメラマンに依頼をすること自体は悪いことではありません。

ですが、よく考えてから選んでほしいと思います。
なぜその価格なのか?

人気カメラマンがマッチングサイトに登録しない理由

そもそも、なぜカメラマンがマッチングサイトに登録するのでしょうか?

それは自力でお客様から予約をとれない、集客ができないというのが一番の理由です。

フォトワさんだったか、アワーフォトさんだったか、どちらのマッチングサイトさんかは忘れてしまいましたが、1年でカメラマンの登録者がドバっと800人ほど増えたとお聞きしました。1つのサイトですよ?

撮影経験が豊富で写真が上手くて、お子さんの表情を引き出すのも上手い、そして発信力がありファンがいる。そんなカメラマンはやはり人気があります。

そういったカメラマンは、そもそもマッチングサイトに登録する必要が無いんですね…

僕も写真をはじめたばかりでしたら、きっとマッチングサイトに登録すると思います。

そこで、安い値段でも良いからまずは場数を踏んで、自分の写真が評価してもらえるようになったら、自分でお客さんを集めて、自分の写真を好きだと言ってくれるファンを増やしていく努力をすると思います。

それが成功してリピーターさんも増えてきて、自力でやっていけるぞ!
と、自信がついた時にマッチングサイトを卒業すると思うのです。

まず、マッチングサイトのギャランティだけでは、カメラマンは食べていけません。

サイトに仲介料をとられますので、カメラマンに入るギャランティはほんの僅か。

なので、会社員の方が土日だけやっていたり、専業主婦のママさんが副業としてやっていたり、カメラマンになりたいけど今現在食べていけてない方が大半だという現実もあります。

今の時代は副業が当たり前ですし、それが業種によってはプラスになることもあると思います。
副業としてカメラマンをやる事がダメな事だとは全く思いませんが。
今書いたことを理解した上で、後悔の無いようにカメラマンを探して依頼してほしいと思います。

吉野家に行って、高級料亭のクオリティを求めるのはナンセンスです。

これは何にでも言えることで、車の例に置き換えてもそう。
100万で軽自動車は買えるかもしれませんが、BMWは買えませんよね?

どちらも良い車だと思います。
でも、違いを理解した上で購入しますよね?

違いを理解して購入するのなら、軽自動車だって全く問題はないのです。カメラマンも全く同じなんですよ。

正直、僕が頂いている料金は決して安いものではありません。
ですが最低限、機材を維持していくコストや、編集に使う時間などを考えると、今の費用になってしまうんです。

季節により料金を変えていますが、11月で出張費を入れると、6万円を越えてしまうケースがほとんどです。
(それでもお写真を100枚以上お渡ししているので、スタジオよりはずっと安価だと言ってくださるお客様もいますが…)

6万円の価値を僕は理解しているつもりです。

例えばですけど、6万の買い物なんて自分ではほとんどしないですし、本当に自分にとって価値がある!そう感じたものにしか使うことってありません。(こどもの習い事や体験には使っていますが、6万円払う価値があると感じているからですね)

きっとこの感覚はみんなそうで、
自分にとって、この値段を払う価値があるのか?
意識せずとも天秤にかけていると思うのです。

そして、お客様にとって本当の満足とは値段以上の価値を感じて下さった時にだけ得られるものだということも理解しています。

なので僕は、お客様がリピーターとして、次にまた予約を下さった時に、その時はじめて前回の撮影が良かったんだな、と思うことにしています。

今現在は、ありがたい事にリピーターさんが沢山ついてきてくれていますので、僕も自信を持って出張撮影というこのお仕事を続けることができています。

知っているか知らないかの違いは、もの凄く大きい

そして最後にもう一つ。

僕が春や秋の平日に、参加無料の撮影会を開催しているのですが、この理由にもつながっています。

プロに撮ってもらうことを体験し、どんな写真に仕上がるのか、知ってもらう為でもあるんです。

例えば、先ほど書いた吉野家の例ですが、
吉野家しか外食を知らない方が、もしもいたとしたら、
吉野家が一番の贅沢だし、吉野家が最高級レストランです。

ですが、沢山のレストランを知っているグルメさんは、大切なデートに、親族が集まるお正月に、七五三のお祝いに、吉野家に行きますか?

吉野家を悪く言ってるわけではなくて、お店を使い分けますよね?その価値を理解していますよね?というお話です。

僕だったら、大切な人の記念日には、しっかり調べて、個室があるお店なり、優雅な時間を楽しんでもらえるお店をサプライズで予約します。

最後に

マッチングサイトに登録しているカメラマンさんを悪く言うつもりはありません。

僕もフリーカメラマンとして独立をした当初は今ほど仕事がなく、こども写真の出張撮影だけで食べていけた訳ではありません。

お師匠にお仕事を頂いて、明治神宮でブライダルの撮影をしたり、ネット通販用の洋服を撮影したり(地味すぎてしんどかった…)そんな事をやりながらスキルを磨いていきました。

その時代にマッチングサイトがあったなら、僕も迷わず登録していたと思います。

長くなりましたが、ご理解頂ければ嬉しいです。

僕は今現在、関東県内と沖縄のみ出張撮影をお受けしていますが、遠方の方はどんなカメラマンを選んだら良いのか?こちらの記事も参考してみてくださいね
大切な記念に!失敗しない出張カメラマンの探し方